つきじだより

つきじだより19

聖路加国際病院は、マグネット認証(Magnet Recognition)取得の取り組みを通して、看護・医療の質の向上と共に、職員がやりがいをもって働き続けられる組織づくりを目指しています。2024年8月14日付でマグネット認証を更新することができました。

"マグネット病院"という名称は、看護師や患者を磁石のように惹きつて離さない魅力ある病院という意味で使われています。この認証は、アメリカ看護認証センターが、看護の卓越性を評価する厳しい基準を満たした医療機関を認証するもので、医療機関にとって最高の栄誉とされています。

マグネット認証の取得は、本国アメリカでも591施設(全米の医療機関の10%以下)で、米国以外では当院を含め11か国17施設です(2024年7月)。日本国内および東アジアでは、当院が唯一の認証取得施設となります。

初回の認証を取得したのが2019年11月でしたが、次の年になってすぐに新型コロナウイルス感染症の対応が始まりました。この認証を喜ぶ暇もなく、長期間に渡って、私たちにはコロナへの対応が求められました。喜ぶ機会がなかったのは大変残念なことでしたが、同時に、それまでにマグネット認証に取り組んだことによって、予測できないパンデミックの状況でも当院の組織がひとつにまとまり、質の高い看護実践を提供し続けられたことも実感ました。予測できないことにも強い、磁石のように惹きつけられる組織です。

2023年10月に再認証の書類を提出し、2024年6月に審査官3名を迎えての実地審査を経て、今回の認証更新のお知らせとなりました。この認証取得の根底には、聖路加国際病院と聖路加国際大学とが、長年にわたり高度な看護教育をめざし、看護の専門性を追求してきたことがあります。聖路加同窓会の皆さまにも一緒にこの認証更新を喜び、誇りに思っていただきたいと思っています。

(文責 鈴木)