つきじだより

つきじだより23

2025年が明けて、早くも1ヶ月になります。皆様それぞれに、良いスタートを切られたことでしょう。今年の皆様の健康と発展を祈っております。

1月20日に聖路加同窓会の役員会と100周年記念事業委員会がありました。
今年は聖路加同窓会100年です。トイスラー先生が、日本の看護の質の向上のために創立した母校で学んだ私たち同窓生は、このトイスラー先生の愛と思いに、どう応えてきたか、応えているか、応えようとしているかを、今年1年をかけて考えていきたいと思っています。皆様のご協力をよろしくお願いいたします。

19日には、イスラエルとハマスの間の停戦が成立しました。銃弾によって人為的に破壊されたガザの映像をみると、戦争はいけないと分かります。安全で、食べ物と飲める水があり、暖かく安心な居場所があり、愛する人と一緒にいられる、そういう暮らしができる世界を作るには、武力ではなく、叡智を集めなければならないと思います。

川嶋みどり先生をご存知の方も多いと思います。川嶋先生は聖路加と日赤が合同で教育を行った東京看護教育模範学院時代の日本赤十字女子専門学校の卒業です。川嶋先生は現在93歳でいらっしゃいますが、人々の命と暮らしを守る看護職は、真っ先に戦争に反対しなければいけないと、いつも言われます。幸いなことに、日本では戦争を知らない世代が多くなりましたが、だからこそ皆で「戦争反対」を言い続けなければならないと思います。
川嶋先生と聖路加のつながりに関するエピソードを2つ。川嶋先生がチャペルでの檜垣マサ先生の葬儀に参列しておられました。どうして?と思ったら、「模範学院で檜垣先生に習ったのよ。」と言われ、びっくり。さらに、川嶋先生のナイチンゲール記章受章のお祝いの会に、今村節子様(昨年ナイチンゲール記章を受けられた先輩)がいらしていました。これまたどうして?と思ったら、「模範学院時代に今村さんは私たちのリトルティーチャーだったの。」と言われ、またまたびっくり。歴史上の模範学院が、川嶋先生と髙橋シュン先生、檜垣先生、吉田時子先生、今村先生(いずれも模範学院の教員)とを通して身近になり、川嶋先生と共通する先生方から私たちも薫陶を受けたのか、と不思議な気持ちを抱いています。

現在、同窓会の100年誌の作成で、トイスラー先生の思いを先輩たちが形にしてきた歴史を学んでいますが、次の100年に向かって、若手の同窓生が活躍してくださることを願っています。

(文責:菱沼)